個人サロンが“便利さ”を追い求めすぎてはNGな理由

サロン運営においてやめてよかったことはたくさんあります。その一つが公式ラインによる営業時間外の予約受付です。

公式LINEによる予約受付は確かに便利です。返信を待っている間に電話の予約で埋まってしまったりもけっこうありましたが、営業時間外や定休日でも、24時間・365日対応でき、自動返信の設定で利便性はぐっと高まります。

しかし、個人でやっているトリマーにとっては諸刃の剣に切り替わってしまうこともあります私の場合は、便利さを提供することと引き換えに「プライベート時間の切り売り」に気が付いたらなっていたことです。便利でしたけどね…

実際、私はどこへ行くにも予約帳とスマホを持ち歩いていました。妻との旅行中も、事故で指が潰れ病院に運ばれたときも、血だらけの手で予約手帳を持っていました。「対応しなければ」という義務感が病的になっていた証拠でした。

(基本的にスマホは自由を奪われるので嫌)

予約帳とスマホを常に肌身離さず持てますか?食事中に通知や着信を気にせず過ごせますか?私はプレミアム料金(例:時間外1万円)を設定する案も考えましたが、結局現実的ではありませんでした。お金では換算できない「私のプライベートタイム」の価値があるから。

加えて、飼い主さんも最初はありがたいと言ってくれるけど、1年2年もしたらそれが普通になり、むしろ当たり前だと感じてしまう。次第にサロンの定休日も営業時間も忘れてしまう。期待値が上がりもっと良い対応を求めてくるのが人間心理。だからこそ「広げすぎたサービスは勇気を出して意図的にたたみましょう」という教えが接客業にはあるのです。

便利さを追う前に、自分の暮らしと心身を守る設計をしてください。それが長くトリマーを続けるための最短ルートです。

時間外対応に見合う対価と精神的コストを本当に払えますか?


投稿日

カテゴリー:

,

投稿者:

タグ: